フェラーリ「599」の後継車で、同社のフラッグシップモデルに位置づけられた「F12ベルリネッタ」は、ミッドフロントにエンジンを搭載した究極のスポーツカーである。
200バール・ダイレクト・インジェクション6,262 cc、65° V12 がもたらすパフォーマンスは、自然吸気エンジンとしてはパワーの点からもエンジン回転の点からもかつてない性能を発揮し、これまでに発表したモデルの中でも最もパワフルでハイパフォーマンスを誇るモデルとなっている。
卓越した空気力学的な効率とエレガントなプロモーションが見事に調和したボディラインがダウンフォースを大幅に増加。ボンネットに使われているエアロ・ブリッジは、空気の流れをコントロールし、フロント・フェンダーの峰とボンネット中央との間の深く掘られたエリアを左右2つに別れて空気を流し、後方へと跳ね上げている。
フェラーリ史上もっともパワフルで高性能を誇るといわれている「F12ベルリネッタ」を、モータージャーナリストの岡崎五朗氏が試乗レポートする。