クルマグーネット♪(クルマの最新情報を配信中!) https://kuruma.goo-net.com/
グーネット♪ (最新中古車情報を配信中!) https://www.goo-net.com/
グーワールド♪ (最新輸入車情報を配信中!) https://www.gooworld.jp/
グー新車♪ (最新新車情報を配信中!) https://www.goo-net.com/newcar/
グーピット♪ (最新整備、板金、車検等のアフター情報を配信中!) https://www.goo-net.com/pit/
グーパーツ♪ (最新カー用品・パーツ情報を配信中!) https://www.gooparts.com/
グー買取♪ (クルマ買取り情報を配信中!) https://auction.goo-net.com
#ホンダ #NBOX #軽自動車
[レポート記事はこちら]
https://www.goo-net.com/magazine/112901.html
———————————————–
・【試乗レポート ホンダ N-ONE】愛らしさの理由は見た目だけじゃなかった
文●ユニット・コンパス 写真●ユニット・コンパス、ホンダ
今、時代が求めているのは、まさにこういうクルマなのかもしれない……。
2020年11月にフルモデルチェンジした新型N-ONEに乗って、素直にそう感じることができました。
シンプルだけどていねいに吟味された温かみのあるデザイン、ちょっと想像を超えてくれる走行性能、そして軽自動車とは思えないほど充実した先進安全装備。チープではなく、ゴージャスでもなく、ちょっとワクワクするこの感じ。
Nシリーズのニューモデルというだけでなく、N-ONEに注目すべき理由を、ここでは詳細にお伝えしていきます。
・日本のためにゼロから作り上げた「Nシリーズ」
現在の自動車というプロダクトは、「グローバルで受け入れられること」を前提として開発されているために、昔よりも「誰のためのクルマなのか」がわかりにくくなっています。それは、いいものを安く提供しようという作り手の努力の結果であり、熾烈な国際競争をメーカーが生き抜くために仕方のないことでもあります。それは、頭ではもちろん理解できることではあります。
でも、やっぱり日本で暮らす僕たちのために作られたクルマがほしい。
わがままかもしれないけど、それは筆者だけではなく、日本に住むみんなの気持ちでしょう。そんな声に応えてくれたのが、ホンダが2011年に復活させた軽自動車「Nシリーズ」でした。「N」は「NEW、NEXT、NIPPON、NORIMONO」の頭文字であり、ホンダにとっての原点である「N360」にもつながるネーミングです。
ご存じのとおり、いまや軽自動車は新車販売台数の半数近くを占める国民車。そして軽自動車は日本独自の規格であり、日本市場専用モデルになります。そんな軽自動車市場に再挑戦するにあたって、日本の乗り物であることをしっかりと意識したのが「Nシリーズ」なのです。
現在、「Nシリーズ」には4つのバリエーションが用意されています。広さと使い勝手を追求した「N-BOX」、ベーシックの基準を引き上げた「N-WGN」、働くクルマ「N-VAN」、そして今回紹介する「N-ONE」です。
・似ている? N-ONEとN-WGNの違いは?
「N-WGN」と「N-ONE」は、背格好こそ似ていますが、コンセプトが大きく違います。
「N-WGN」は、129万8000円からと低価格でありながらもクルマとしての使いやすさ、安全性を大切にしています。それに対して「N-ONE」は、159万9400円からとちょっと高め。その代わり、もっとパーソナルな、「気持ちに寄り添ったクルマ」に仕上げられています。普通車から乗り換えても、まったく遜色のないデザインや質感は、初めて試乗してみると驚くほどです。
・フルモデルチェンジなのに新型N-ONEがデザインを変えなかった理由
新型「N-ONE」のデザインは、じつは初代と大きくは変えていないのですが、これもとても意図的。N-ONEのデザインテーマが「タイムレス」であり、同時に「N360」をモチーフにしており、MINIやビートルのように時代を超えて愛されるクルマを目指すためなのです。開発にあたっては、デザインの大幅変更も検討にあがったそうですが、最終的には、変化のための変化ではなく、あえて「丸、四角、台形」を「N-ONE」にとっての基本の形として「継承すること」を選んだのです。
新型ではバンパーやグリルを垂直に変更し、ヘッドライトの造形を彫りの深いものにしています。ヘッドライトは新しくなり、日中から白く発光する円形のデイタイムランニングランプが採用されました。これはウインカー使用時にはオレンジ色で明滅して、ターンランプの役割を果たします。また、テールランプはフルLEDになりました。
・新型N-ONEのグレード構成とそれぞれの特徴
新型「N-ONE」には3つのグレードが用意されています。
まず、今回の撮影車でもある「Original(オリジナル)」。多くのクルマでは、標準車は廉価版的な位置づけになりがちですが、「N-ONE」では名前のとおりスタンダードな存在となっています。
外装の特徴は、ドアミラー、ピラー、リアライセンスガーニッシュがボディ同色仕上げとなること。ホイール(鉄製)は、カラードディッシュ形状+ブラックリングとなります。
いいもの感を追求したいユーザーのために用意された「Premium(プレミアム)」では、グリルにクロームメッキモールの加飾を追加し、テールランプのアウターレンズはクリア。また、14インチアルミホイールを標準装備で、「Premium Tourer(プレミアム ツアラー)」ではそれが15インチになります。
クルマを操ることに楽しさを覚えるひとに、ぜひ試してもらいたいのがこちらの「RS(アールエス)」。6速MTが選べる唯一のグレードで、15インチアルミホイールを標準装備。ダーククロームを使った精悍なエクステリアに加え、運転席のシートもホールド性の高いセパレートタイプのものが採用されています。マルチインフォメーション・ディスプレーにブースト計/Gメーターが備わるのも、クルマ好きの気持ちを刺激します。
・「ミニマル」をテーマに、先代よりもスペース効率を高めたインテリア
新型で大きく進化したのがインテリア。テーマは「ミニマル」というだけあって、無駄な要素はなく、エアコンなどの操作系も小さくまとめられ、すっきりしたクリーンな印象になりました。
とくに大きな違いがダッシュボードの造形。初代が2分割で手前側にせり出していたのに対して、新型では非常にコンパクトになりました。とくに助手席側の足元は膝まわりのスペースがかなり広がったため、座ったときのゆとり、快適性はかなりのものです。
そして、シートが従来のベンチシートからセパレートタイプに変わったことで、運転席と助手席との間にコンソールボックスが配置されました。どちらの席からも手が届く位置にもの入れができたことで、使い勝手もよくなりました。
・充実した安全装備。「Honda SENSING」を全グレードに標準で備える
フルモデルチェンジしたことで大きく進化したのが、安全運転支援システムです。新型「N-ONE」は、「Honda SENSING」を全グレードに標準装備。これは、「サポカーS<ワイド>」に該当する内容です。
このなかでも、試乗をして便利さを体験できたのが、「渋滞追従機能付ACC」と「標識認識機能」でした。
新型「N-ONE」の「渋滞追従機能付ACC」は、停止からの再発進にまで対応(再発進にはスイッチまたはアクセル操作が必要)するタイプです。実際の渋滞で使ってみましたが、アクセルやブレーキ操作から解放されることでかなりストレスが軽減されました。ストップ&ゴーが繰り返される渋滞は、NAエンジンの軽自動車にとってあまり得意な状況ではありませんが、それでも周囲のクルマとの調和を乱すことなくやり遂げてくれました。
「標識認識機能」はというと、自動車専用道などで制限速度が切り替わったことを見逃すリスクを減らしてくれます。ドライバーのうっかりミスをシステムがサポートしてくれるのです。
・新型N-ONEの走りをチェックする
試乗期間中は、都内の移動を中心に、往復200km程度のドライブも試すことができました。そこで感じたのが、新型「N-ONE」の期待を超える頼もしさでした。
かつての軽自動車、とくにターボが備わらないNAエンジンのものは、アクセル操作に対する反応が遅く、加速時には騒音が室内をにぎわすのが当たり前でした。そんな旧来の常識をくつがえしたのが、2011年登場の「Nシリーズ」。そして、第2世代に進化した新型「N-ONE」では、さらなる進化を感じることになったのです。
クルマから感じる期待以上の頼もしさを真っ先に感じるのは、段差を超えるときです。伝わるはずの振動は上手にシャットアウトされているし、速度が上がってもフラフラしません。新旧モデルを乗り比べれば、多くのひとが新型は運転していて緊張しにくい、ラクなクルマだな、と感じるでしょう。
試乗した「Original」はNAエンジンなので、けっして速いクルマではありません。でも、アクセルの踏み加減と加速感が近いので、クルマの動きをイメージしやすく、イライラすることはありませんでした。しかも、かなり静か。これには驚きました。
N-ONEには、軽自動車にはめずらしくタコメーターが備わっているので、いろいろなシチュエーションでその動きを見ていましたが、トランスミッション(CVT)がエンジンの得意な領域を上手に引き出しているのがわかりました。
・新型N-ONEの燃費性能は?
新型「N-ONE」の燃費性能は、WLTCモードでのカタログ値が23.0km/L、市街地モードでは19.5km/L。
オンボードコンピューターによれば、今回の試乗期間中の燃費は約18km/L。周囲の交通状況にあわせた乗り方で、30分ほどの渋滞に巻き込まれたことを考えれば、納得できる数値です。
ちなみに、ターボモデルの「Premium Tourer」(FF)では21.8km/L(WLTCモード)、「RS」(FF・6速MT)では21.6km/L(WLTCモード)というデータが公開されています。
・生活を豊かにしてくれる実感があった
今回、2日間にわたってN-ONEと暮らしたことで、個性的なデザインと想像を超える頼もしさ、使い勝手のよさから、お気に入りのスニーカーに抱くような愛着を感じることができました。
とくにフレームレッドのボディカラーとクローム仕上げのホイールは、N-ONEを非常に魅力的に見せる組み合わせで、もし自分で購入するとしたら、この組み合わせの「Original」を選ぶかも……、思わずそんなことを夢想するほどでした。
軽自動車を「道具」として考えると、新型「N-ONE」はちょっとだけ割高なクルマかも。でも、新型「N-ONE」がもたらしてくれる心のゆとり、日常を豊かにしてくれる実感は、もっと大きなクルマのそれと比べても負けていません。
これまで軽自動車を敬遠してきたあなたにこそ、ぜひ新型N-ONEを試す価値があります。きっと、考え方が変わりますよ。