日本自動車輸入組合(JAIA)が主催する報道機関向けの輸入車試乗会が2月4日から3日間にわたり大磯プリンスホテル(神奈川・大磯町)で開催された。メルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲン、フォードなど、欧米メーカー各社から87台が出展。時事ドットコム編集部は5日の部に参加し、ポルシェ「911カレラ4」に試乗した。
1963年に初代モデルが誕生して以来、その際立つ個性を変えることなく進化してきた911。2011年に登場した7代目となる最新モデルにも、低く構えたフォルム、ワイドなボディー、優雅なシルエットなど、伝統のスタイルが継承されている。現在、911カレラに加え、カレラ4、ターボ、GT3などが新モデルにラインナップされ、今年1月には米デトロイト・モーターショーでタルガ4(S)が発表された。
今回試乗した911カレラ4は、最高出力350馬力を発揮する3.4リッターエンジン、7速PDKトランスミッションを搭載した4輪駆動モデル。後輪駆動のカレラと比べ、リアフェンダーが44ミリ拡大され、リアタイヤも太いサイズが採用されている。ボディーは広範囲にアルミニウムが使用され、軽量化による優れたパワーウエイトレシオを実現。0-100キロ加速は4.7秒で、最高速度は283キロに達する。
4輪駆動のシステムは、全ての車輪、ステアリングの角度などをセンサーが測定し、走行状況に応じて最適なトルクを前後の車軸に配分。濡れた路面や雪道でも安定性の高いハンドリングを提供する。PDKは、ニュートラル状態で走行するコースティング機能を装備。特定の条件になるとエンジンからギアが離れ、エンジンブレーキによる減速がなくなり、燃料消費量が節約できる。このほか、アイドリングストップやエネルギー回生システムなどの環境対応技術も搭載されている。
シートに身を沈めイグニッションキーを回すと、心地よいエンジンサウンドが振動とともに背後から伝わってくる。ステアリングを握りアクセルを踏み込めば、ポルシェ伝統の水平対向6気筒がうなりを上げ、鋭い加速を生み出す。思い通りのラインで駆け抜けていくコーナーのハンドリングも快適だ。試乗時間は短かったが、スポーツ性と実用性を兼ね備えた911カレラ4のドライビングを堪能することができた。同車の価格は1340万円(税込み)。
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