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3代目(現行モデル)のN-BOX各タイプ。中央がN-BOX CUSTOM ターボ コーディネートスタイル

3代目(現行モデル)のN-BOX各タイプ。中央がN-BOX CUSTOM ターボ コーディネートスタイル

3代目(現行モデル)のN-BOX各タイプ。中央がN-BOX CUSTOM ターボ コーディネートスタイル、左の白いのがベーシックなN-BOX、右のベージュ色がN-BOX JOY ターボである(画像:ホンダ)

 2025年10月6日、ホンダは軽スーパーハイトワゴン「」が2025年度上半期(4~9月)における販売台数が9万7958台となり、登録車を含む新車販売台数において第1位を獲得したことを発表しました。  N-BOXは、軽四輪車では2015年度から10年連続1位、四輪総合順位では、2015年度と2016年度に2位となった後、2017年度から2019年度まで3年連続で1位を獲得。2020年度に再び2位となったものの、翌2021年度から2024年度まで4年連続で首位に返り咲いています。  なぜ、N-BOXはこんなにも人気なのでしょうか。その秘密は、カタログスペックだけではわからない「地味な工夫」にあると言えそうです。  そのをなすのが、ホンダが長年貫く「マン・マキシマム/メカ・ミニマム」、いわゆる「M・M思想」と呼ばれる設計哲学です。  これは「人のための空間は最大に、機械のための空間は最小に」という考え方で、現代のNシリーズの源流である1967年の「N360」から受け継がれています。  この思想を具現化したのが、競合が容易に模倣できないホンダ独自のキーテクノロジー「センタータンクレイアウト」です。  通常は後部座席の下にある燃料タンクを、薄く設計して前席の下に配置しました。これにより、後部座席から荷室にかけての床を劇的に低くし、完全にフラットにすることに成功しました。  この低くフラットな床は、後席を収納して広大な荷室を作ったり、座面を跳ね上げて背の高い荷物を積んだりといった多彩なシートアレンジを可能にしています。また、床が低いことで、子どもやお年寄りの乗り降りも非常にスムーズです。  N-BOXの強さは、この構造的な優位性から生まれています。しかし、利用者を第一に考えた工夫は、室内空間だけではありません。運転席に座ると、もうひとつの驚きが待っています。

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