【ルノー キャプチャー E-TECH 新型試乗】実燃費18km/Lなら立派!だがガソリン車との価格差が悩ましい…中村孝仁 E-TECHというルノーの新しいフルハイブリッドシステムは恐ろしく燃費が良い…というのが業界のもっぱらのうわさである。そんなうわさを肯定すべくルノーは燃費競争を2回もやった。結果は30km/リットルを超えるとんでもないスコアを出している。ならばと、試乗会だけの試乗では解らなかった本当の燃費に挑戦してやろうと、E-TECHの一連のモデルをすべて借り出して挑戦してみた。 既に『ルーテシア』と『アルカナ』については報告済み。ルーテシアはまあまあのスコアを出したのだが、アルカナは広報からも「(筆者の結果は)恐らく最低記録でしょう」と言われ、大いに凹んだ。そこで気を取り直して最後の『キャプチャー』で逆転を狙ってはみたものの、残念ながらやっぱり打ち返されてしまったのである。 結論から言うと、キャプチャーの燃費はアルカナと大して変わらない18.6km/リットルであった。車重もアルカナよりもだいぶ軽いから、約1km/リットルの差はそこに起因するものだろう。とにかくほとんど同じルートを走った結果なのだからそういうことなのだと思う。 正直30km/リットル越えがどのように達成されたか知りたくなって、その燃費競争に実際に参加したメンバーの原稿を読んでみた。すると、我慢の範囲内でエアコンを切ったり、とことん燃費走行に徹するなど、やはりおよそ日常的な使い方ではないことが判明。だから、確かに過去最低の燃費結果なのかもしれないが、これが「リアルワールド」であることがよく分かった。 ただ、そうは言ってもキャプチャーのサイズは全長4230×全幅1795×全高1590mm、車重1420kgというほぼCセグメントの車両である。日本の素晴らしく良くできたハイブリッド車の場合はともかく、輸入車のハイブリッドではフルハイブリッドがルノーしか存在しないので、対抗馬がいないことは確かだけど、18km/リットル台の燃費を叩き出せば立派なものではないかと思うわけである。 しかも省燃費のためには何の手心も加えておらず、時にはスポーツモードも使用したし、エコとマイセンスと満遍なく走行モードも切り替えた。勿論夏の暑い盛りだったからエアコンは常時恩ON。しかも暑かったこともあってだいたい21度程度に